【3歳児】「友達がいじわるする」と言う|保育士が教える見守りと介入の判断ライン

友達がいじわる

3歳の子が、ある日突然
「○○ちゃんがいじわるする」と言い出した。

これを聞いたら、
「もしかして、うちの子いじめられてるの?」
と、不安になるママはとても多いです。

実際、そんな相談を受けることは少なくありません。
でもそのとき、保育士が返す言葉は
「園では、よく一緒に遊んでいますよ」
というものがほとんど。

———え?
じゃあ、どっちが本当なの?

先生の言葉を信じるべきか、
それとも、わが子の言葉を信じるべきか。

ママは迷ってしまいますよね。

3歳は、
まだ友達との関係づくりが発展途上の年齢。

むしろ、やっと始めたばかりの状態なのです。

保育士から見て「よく遊んでいる」のは嘘ではありませんが、

・おもちゃの貸し借りでもめる
・誰と手をつなぐで言い合いになる

そんな場面が日常的にあるのも、事実です。

ただし、それらの多くは、
大人が想像するような「意地悪」とは少し違うもの。

この記事では、
3歳児が「友達がいじわるする」と言うときの本当の気持ちと、
ママがどこまで介入していいのか、その判断基準についてを

保育士の視点から、丁寧にお話ししていきます。

目次

3歳児の「友達がいじわるする」は本当?

先生が怖い

3歳の子は、園でもよく保育士に
「先生、○○ちゃんがいじわるした」
と訴えてくることがあります。

そこで、
「どんないじわるされたのかな?」
と詳しく聞いてみると———

赤い自動車、貸してくれない!

ぼくが見たかった本を、先に見てた!

○○ちゃんと手をつなぎたかったのに、
△△ちゃんがつないでた!」

長いブロック、いっぱい使ってる!

…さて、これらは本当に「いじわる」でしょうか?

3歳児が感じる「いじわる」は、大人と意味が違う

3歳の子にとって、
自分の思い通りにならないこと=いじわる
と感じてしまうことが、とても多いのです。

まだ、

✅相手の気持ちを想像する
✅順番や共有を理解する
✅「今はダメ」を受け止める

こうした力が育っていく途中の年齢。

だから、
「貸してもらえなかった」
「思い通りにいかなかった」

というその瞬間の感情を

「いじわるされた」という言葉で表現しているだけ…
というケースが本当によくあります。

▶「保育園に行きたくない」と行き渋ったときの対応・考え方は、
こちらの記事で詳しくまとめています。

3歳児は「いじわるされた」理由がわかると、すぐに切り替えられる

実際には、

✅簡単に状況を説明する
✅「今は使ってるんだよ」と理由を伝える
✅「順番ね」と見通しを持たせる

こうしたかかわりで、納得できる子も多いです。

そして気づけば、

さっきまで怒っていた相手と、また笑ってあそんでいる———

そんな姿も、3歳にはよくあります。

3歳児のいじわるトラブルで、保育士が見るのはその後の姿

保育士が重要視するのは、次のポイントです。

✅園では一緒に遊んでいる
✅トラブルはあっても、関係が続いている
✅本当に嫌な相手なら物理的に距離を取っている


これらが見られる場合、
「いじめ」や深刻な人間関係の問題ではなく、

関係づくりの途中で起こる、年齢相応のぶつかり合いであることがほとんどです。

だからこそ、わが子から、
「○○ちゃんがいじわるする」

と言われたときは、まずは焦らずに。

担任の先生に、
「園ではどんな様子ですか?」と、
聞いてみてください。

それだけで、
ママの不安がすっと軽くなることも、たくさんあります。

3歳児の友達関係は、人間関係のまだ練習段階

3歳児 かかわり

3歳児の友達関係は、
まだ大人が思っているような「人間関係」ではありません。

どちらかというと、
人とかかわるための、練習期間です。

3歳児の友達間でのぶつかり合いは成長過程

3歳の子は、まだ「相手の気持ち」を
完全には理解できません。

・今これが使いたい
・自分が先がいい
・○○ちゃんと遊びたい

どうしても、自分の気持ちが最優先になります。

でも、それも、「かかわり」を始めたからこその
気持ちの芽生えなのです。

だからこそ、
貸し借りでもめたり、
順番で怒ったり、
気持ちがぶつかるのは当たり前。

これは、「意地悪な子がいる」から起きているのではなく、
人とかかわる力を身に着けている途中だから
起きているのです。

ぶつかる経験を通して、少しずつ
「待つ」「譲る」「伝える」
を覚えていきます。

3歳児の記憶には、「嫌だったこと」の方が残りやすい

3歳の子は、
楽しかったことよりも、嫌だった瞬間の方が記憶に残りやすい特徴があります。

園では、笑って遊んでいた時間の方が圧倒的に長くても———

・貸してもらえなかったこと
・思い通りにならなかった場面
・悔しくて泣いた瞬間

こうした感情が大きく動いた出来事だけが、
家に帰ってから思い出されることがあります。

さらに家で、

「今日は嫌なことなかった?」
「○○ちゃん、またいじわるしてた?」

そう聞かれれば、子どもは自然と
嫌だった場面を探して思い出すようになります。

悪気なく、心配しているだけだとしても、
「聞き方」ひとつで、
嫌な記憶が強化されてしまうことがあるのです。


だからこそ、3歳のトラブルは
起きた事実だけで判断するのではなく、
背景や成長段階も含めていることが大切です。

それが、
保育士が「園ではよく遊んでいますよ」と伝える理由でもあります。

▶3歳の「保育園行きたくない」には、友達関係だけでなく、
大人への受け取り方が関係していることもあります。
【先生が怖いという3歳】の記事も合わせてどうぞ。

3歳児の友達関係にママが介入しすぎると起きやすいこと

わが子が「○○ちゃんがいじわるする」と話したとき…

心配だからこそ、

「じゃあ、もう○○ちゃんとは遊ばないようにしようか」

そう声をかけてしまうママも、少なくありません。

それは決して、間違った愛情ではありません。

守りたい。
つらい思いをさせたくない。

その気持ちから出た言葉ですよね。

ただ、保育士の立場から見ると、
このかかわりが続くと、
子どもが人とのかかわりを練習する機会が減ってしまうことになります。

かわいそうだから…
・やらせない
・避けさせる
・先に正解を教えてあげる

ママが「この子のために」と選んだ道が、
実は、子どもが選び、感じ、学ぶチャンス
少しだけ奪ってしまっていることもある
のです。

私自身も、保育士であり、2人の子を育てる母です。

だから、「できるだけ嫌な思いはさせたくない」
そう思う気持ちは、痛いほどわかります。

でも、子どもは、
経験することでしか、学べないことが本当に多い
のです。

・嫌な思いをしたから、次はどうしようと考える

・うまくいかなかったから、月の方法を試してみる

こうした積み重ねが、
すこしずつ「人とかかわる力」になっていきます。

先に答えを出してしまうと、
子どもがそこにたどり着くためのプロセスを、
経験できなくなってしまうこともあるのです。

ママが味方でいることは、とても大切。

でも、いつも答えを渡すことが、正解とは限らない。

気持ちに共感しながら、

「どうしたらよかったと思う?」
「次はどうしてみる?}

一緒に考えていくかかわりが、
子どもが自分で考え、学び、成長していく力に
つながっていきます。

保育士が3歳児の友達関係に「介入する」と判断するライン

1人で遊ぶ

保育士は、子ども同士のトラブルをすぐに引き離すことはあまりしていません。

なぜなら、3歳児の友達関係は「練習」の段階。

多少のぶつかり合いは、成長の中で必要な経験だからです。

でも、これは違うと判断するラインも、はっきりと存在します。

3歳児の友達関係で本当に注意が必要なサイン

次のようなサインが重なって見られる場合、
それは「よくある友達トラブル」ではなくなります。

毎日泣いて登園を強く拒否する

食欲が落ちる・腹痛や嘔吐など身体症状がでている

園でも表情が硬く、常に周囲を気にしている

特定の子を見るだけで固まる・避ける

こうした様子が見られ始めたら、
保育士はすぐに対応します。

一時的な感情ではなく、
心と体に影響が出ている状態だからです。


家でも、このような状態が見られたら、すぐに保育士に相談しましょう。
ママがひとりで抱える必要はありません。

保育士・主任・園全体で共有し、
必要があれば環境調整やかかわり方を見直します。

3歳児の友達関係を見守っていいケースと、見守り方

では逆に、
「これは見守って大丈夫なケース」は
どんなときでしょうか。

園を信じて任せていい場面

☑その場では泣いても、しばらくすると切り替えて遊んでいる

☑トラブル後も、同じ相手と自然にかかわっている


☑担任が状況を把握し、見守っている

こうした様子がある場合は、
子どもはちゃんと経験を消化できている途中です。

家で聞くと「嫌だった」というけれど、
園では関係が続いている。

これは、3歳児にはとてもよくある姿です。

だからこそ、ママから
「○○ちゃんが嫌だった言うんです…」と相談されると、
え?保育園ではあんなによく遊んでいるのに?ということがよくあるんです。

仲良しだからこそ、かかわりが多くなり、
ケンカにもなる…でも、子どもたちは
切り替え方もすこしずつ学んでいる
ものですよ。

ママにできる声かけ

実は、家での聞き方が
子どもの受け取り方を強めてしまうこともあります。

❌「今日はいじわるされなかった?」

この聞き方だと、
子どもは「嫌だった場面」を探して思い出します。


⭕「今日はなにして遊んだの?」
⭕「楽しかったこと、教えて」

まずは、楽しかった記憶に意識を向けてあげましょう。

嫌だったことがあれば、
その後に自然と話してくれます。

まとめ

3歳児友達関係

3歳児の友達トラブルは「成長の途中」です。

トラブル=悪いことではない

ぶつかりながら、人とのかかわりを学んでいる

本当に注意が必要なサインは、別に存在する

そして何より、
ママが落ち着いていることが、子どもの安心につながります。

心配になるのは当然。
でも、全部を「問題」にしなくても大丈夫。

3歳児が言う「友達がいじわるする」の言葉は、
大人が思う「いじめ」とは、違うことが多いです。

その本当の意味をきちんと把握し、
園と家庭で見守りながら、
必要なときだけ、ちゃんと寄り添ってあげれば十分です。


▶3歳児の友達とのかかわりの中で、お友達をたたいてしまうことでお悩みの方は、
こちらの記事で詳しく話しています。


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この記事を書いた人

元幼稚園教諭・現役保育士。
2人の娘を育てる母として、
子育てを頑張るママたちへ。

子育ての困りごとや保育園での悩みについて、
「どうしてかな?」を大切にしながら、
家庭でもできるかかわり方をお伝えしています。

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