子育ても落ち着いてきたし、仕事始めようかな…
保育士の資格はあるけど、子育てしながら保育士するのは無理かな…
保育士としてもう一度働きたい。
でも、いきなりの正職は自信がない…
こんな風に悩むあなたの一歩を後押し出来たらと思い、このブログを書いてます。
これは、私が実際に子育てをしながら派遣保育士として、現場復帰した体験談です!
その過程のメリットも、そしてデメリットも、包み隠さずお伝えします。

派遣保育士からのリスタート

少しだけ、私の話をします。
子どもが幼稚園に通い始め、少し手を離れた頃から、職場復帰を考え始めました。
せっかく持っている保育士資格と幼稚園教諭の免許…

保育の仕事は好き…でも…
ブランクが長くあるし不安。
子育てしながら、働ける職場なんてあるのかな?
またあの激務に耐えられるかな…。
正直モヤモヤしていました。
そんな私が最初に踏み出した一歩は、「派遣保育士」という働き方でした。
最初は不安もありましたが、今ではこの選択をしてよかったと思っています。
私は派遣保育士として半年+2年半働いたのち、今は正職として働いています。
それは、子育てと仕事を両立できる職場に出会えたからです。
派遣保育士とは?


派遣保育士とは、保育園などに直接雇用されるのではなく、派遣会社に登録して、派遣先で働く保育士のことです。
あくまでも雇用先は派遣会社なので、給与や福利厚生は派遣会社から受け取ります。
派遣会社は様々ありますが、地域に根付いた会社を選ぶといいです。
このように検索すれば、出てきます。
地元に根付いた会社は、多くの情報を持っていますので、あなたの要望の沿った求人を見つけてくれます。
どの会社も始めは、ネット上で簡単な入力をするだけです。
すると、だいたいすぐに担当の方から電話がかかってきます。
なんとなく、どんな求人があるのか見たかっただけなら、それを伝えましょう。
そうすれば、すぐにではなく、仕事を始めたい時期などを伝えておけますので安心です。
ネット上の入力は———
・資格の有無(保育士・幼稚園教諭一種、二種)
・年齢
・希望勤務地
・希望する就労時間
・勤務開始希望日(すぎにでも・半年以内・1年以内)
・勤務形態(派遣・パート・正職)
わたしが登録した会社では、このようなものでした。
大体どこの派遣会社も同じようだと思います。
派遣保育士のメリット~責任が少なくて、高時給~


保育士は、常に人手不足。
フルタイムも、パートも、常に常に募集がかかっています。
いま、ハローワークには保育士の求人情報が少ないため、保育転職サービスを使うのが主流になっています。
保育業界は、いま“猫の手も借りたい”時間帯があります。
その時間帯をうまく組み合わせ、潜在保育士(保育士資格を保有する人)を現場に送りだしているのが、派遣会社です。
そして、その会社を経由して働くのが「派遣保育士」です。
保育園側からすると、短時間雇用だと、手続きの面倒さから疎遠してしまうこともあります。
そこで、スポット的に業務を任せられる「派遣保育士」が、現場でも重宝されるのです。
だからこそ、あなたの希望を強く主張できるのです。
派遣保育士のメリット① 働き方の要望をこちらから出せる
自分の希望は、しっかりと伝えられます。
私はというと、子どもがまだ小さかったこともあり、「家庭優先」で働ける職場が第一条件でした。
また———
・通勤時間も30分以内でいけるところ
・車通勤OKで駐車場があるところ
・マンモス園(大人数)ではない園
など、細かい要望も伝えました。
すぐに決まらなくてもいいと思っていたので、できるだけ細かく要望も出しました。
派遣保育士のメリット② 働く時間を自分で決められる
私の場合は———
「子どもが幼稚園に通っている時間だけ働きたい」と伝えました。
よって、9時から14時までの5時間勤務が希望でした。
すると、担当者から『9時から13時の4時間勤務』の求人があると連絡をいただけました。
派遣保育士のメリット③ 給料がパートより高い
気になるのは、お給料。
残念ですが…保育士は、相変わらずの低賃金。
ですが!
保育士はパートでも、その他の普通のアルバイトより、時給は高いです。
そして、さらに派遣保育士は、パート保育士よりも高時給です。
パート保育士の時給は1000~1200円程度です。
派遣保育士は1200円から高いところだと1600円を超えるところもあります。
※地域により差はあります



同じ時間働くなら、そりゃ~
時給高いほうがいいですよね~。
派遣保育士のメリット④ 休みが取りやすい
パートだと、その園に直接雇われる形となるので、お休みの申請も園に直接しなければなりません。
その点派遣保育士なら、担当者が間に入り、休みやシフトの調整をしてくれます。
何かトラブルが合った時も、担当者に相談することができ、園と仲介してもらえます。
この”ワンクッション”がある安心感は、思っていた以上に大きな支えとなりました。
育児や家庭優先となると、なかなか自分だけでは解決できないことも多くあります。
そこに、仕事のストレスまで追加されてしまうと、うまく心理状態を保てなくなります。
そんな時に、この「担当者(=相談者)がいる」ということが、本当にありがたかったです。
派遣保育士のデメリット~契約は3年、月給は不安定~


派遣保育士は、働き方を選択できる点では、多くのメリットがあります。
しかし、やはりデメリットもありますので、私が経験したうえで感じたデメリットをお伝えします。
派遣保育士のデメリット① 処遇改善手当やボーナスはもらえない
これは、パート保育士も同じですが、派遣保育士はボーナスがありません。
また、賃金改善を目的として国や自治体が保育園に支給する補助金となる「処遇改善手当」の支給はありません。
派遣保育士は、時給は高いですが、やはり年収としては正職よりは少ないです。
派遣保育士のデメリット② 祝日などが多い月は給料が安定しない
派遣保育士は、あくまでも時給制なので、休みが多い月は給料が少なくなります。



ゴールデンウィークのある5月と、お盆期間の8月は、給料少なかったな~
毎月の給料が安定しないのは、ネックでしたね。
また、コロナ禍の時など、子どもの出席人数が少ない日には、派遣保育士が先に帰らされてしまうこともありました。



パートよりも、時給の高い派遣の方が、優先して帰らされてしまうんだよね…
もちろん時間カットですから、給料も支給されません。
派遣保育士のデメリット③ 自分の意見を言いずらい
派遣保育士は、ほぼ正職と同じ仕事をしている園が多いです。
しかし、製作や行事など、自分の考えや意見があってもなかなか言いにくい環境ではあります。
やはり正職が主となり運営していますので、補佐的な役割と割り切ることが大切ですね。
自分のやりたい保育がある人にとっては、肩身が狭く感じることもあるでしょう。
派遣保育士のデメリット④ 同じ派遣先には3年しかいれません
派遣は法律で、同じ派遣先には3年しか働けないと決められています。
同一の派遣先の事業所において、派遣可能期間(派遣先で新たな労働派遣者を受け入れてから3年)を超えて派遣休業することはできません。
引用元:厚生労働省HPより引用
それ以上働きたい場合は、園に直接雇用してもらうしかありません。



私は、派遣保育士として2年半働いた園で、年度切り替えのタイミングで正職になったよ。
【超重要】派遣保育士を始める前に気を付けること


派遣先の園によって、仕事内容がかなり異なるので、事前の確認は必須です!
・書類は書くのか
・リーダー(クラス担任的な役割)を任されるのか
・行事への参加はあるのか
これらは、登録時や面接のときにしっかり確認しておくと安心です。
派遣保育士なのに、正職と同等の仕事をする園もあるので、あなたの希望はしっかり伝えましょう。
しかしながら、派遣保育士ということは、子どもや保護者にとっては関係ありません。
命を預かる現場だということは忘れずに、そのうえで「今の自分にできる範囲」での働き方を考えるといいと思います。
【実録体験談】ブラック園に派遣された私の末路…


最初の園は、まさかのブラック園でした。
派遣会社から紹介されたのは「9時から13時までの4時間勤務」。
体力的にも気持ち的にも”復帰一発目”としては、ありがたい条件の園でした。
ところが、いざ働き始めてみると、そこは完全に”ブラック園”。
真っ黒です!ツヤなしの黒です!!
とにかく若い先生が多く、園長先生に気に入られた先生だけが優遇される職場で、職員同士は足の引っ張り合い。
「誰かのミスは、私のチャンス!」とばかりに、すぐ上に報告するシステム…。
とても、未来の子どもたちを育てる場所とは思えない空気が流れていました。



就業中に他の先生とちょっと話すことさえ、許されなかったんだよね…
コミュニケーションなんて、全然取れなかった…
私が派遣保育士として勤めていた10か月の間に、なんと正職を含む5人の先生が退職しました。
保育士は、よほどのことがない限り年度途中で辞めることはありません。
いや…辞めたというより、この黒い園を去った保育士は“ある日突然来なくなった”が正しい言い方ですね。
そして、わたしはというと、派遣保育士という立場でありながら…



2歳児を8人も含む17人の年少クラスを、まさかまさかのひとり担任!
このカオスな状況…保育士経験者ならわかりますよね?
ジュラシックパークかよ!!
毎日が大運動会!
大怪獣大騒ぎ!
…とまぁ面白おかしく言ってみましたが、それはもう本当に大変でした。
でも…幼稚園勤務時代に一人担任の経験があるから、できなくはない。
ただ、今回は「責任の重さを緩和したい」と思って派遣保育士を選んだのに…。
毎日がまるで、戦場のようでした。
派遣保育士なのに「やるしかない」という激務労働
製作も一人、トイレも一人。
箸の使い方まで一人で教える。



3歳児17人を一人でです!!
仕事内容も、子どもたちに求めることも、他の園に比べるとかなりハイレベル。
それを一人でこなすには、明らかに無理がありました。
しかし、他に先生はいないし、子どもたちは待ってはくれない。
「やるしかない」という状況でした。
そんな中、あと2ヶ月で契約満了のころ、事件は起きました。
派遣保育士に求める割れた皿代。もし子どもに何かあったら…
子どもが給食のお皿を落として割れてしまいました。
新しく給食は用意していただけ、子どもたちに怪我はありません。
すみませんでした。
これは、当時私が園長先生に残したメモ書きの内容です。
その真っ黒園では、給食に瀬戸物の食器を使っていました。
しかも、年少児にも”配膳当番”をさせていたのです。
その日、当番の子ども同士がぶつかってしまい、給食の乗ったお皿を落として割れてしまったのです。
園長先生が不在だったので、私は退勤前に上記のメモを書き残しました。
———すると、翌日。主任先生に言われたんです。
「くぅ先生、昨日お皿割れちゃったんですよね。これ、よろしくお願いします。」
渡されたのは、茶封筒。
そして、そこに書かれていたのは…
** 皿代 650円 **



え?え??自腹?!
完全に脳内フリーズしました。
その瞬間、ゾッとしたんです。
「今回はお皿だったけれど、もし子どもに傷がついていたら…?」
責任がすべて担任に降りかかる世界に、ただただ恐怖を感じました。



こんなに人が足りない中、
無理だとわかっていても
毎日必死にやってきたのに…
誰にも助けてもらえず、評価ももらえず、それどころか子どもが落として割ったお皿1枚の責任まで取らされる。
もし、子どもが怪我をしていたら、私はいったいどれだけの責任を取らされたのだろう…。
もう、怖くてたまりませんでした。
その日をどうにか終え、私は帰宅後すぐに派遣先の担当者に連絡をしました。
「もう明日からいけません…」
事情を話すと、担当者も「それはおかしい。」と。
「そんな園を紹介してしまい、申し訳ない。」と
謝ってくれました。
派遣保育士は退職にエネルギーを使わずに済む!
担当者が、すぐに園の方に連絡をしてくれました。
わたしは、翌日からその真っ黒園には行っていません。
私に代わって、退職の話を進めてくれました。
派遣という働き方でなければ、私は逃げることができなかったと思います。
でも、私が行かなくなった日からずっと気がかりなのは、年少組の子どもたち。



あの子たちはどうしているだろう…。
あの子たちは何も悪くないのに。
ただただ、大人たちの都合に振り回されてしまっている…。
考えれば考えるほど、申し訳ない気持ちと会えない寂しさでいっぱいでした。
あれから、10年ほど経つ今でも、私が手放してしまったあの子たちが、元気でやっていることを願わずにはいられません。
しかし、その時の私は、あのまま無理をして頑張っていたら、心も体も壊れていたと思います。
直接雇用のパートだったら、きっと辞めるまでにもっと大きなエネルギーが必要だったはず。
この経験で、「保育の仕事」そのものに対する不安よりも、“どんな職場を選ぶべきか”という不安の方が大きくなりました。
派遣保育士の時短勤務からフルタイム…そして正職へ


真っ黒園を退職して、8カ月が過ぎた頃だったかな。
派遣会社から、次の園の打診がありました。
「主婦層が多くて、働きやすい環境だと思います。」といわれ、まずは見学に行ってみることに。
園長先生も話しやすい雰囲気でした。
そこで出産前に公立保育園で一緒に働いていた”おばちゃん先生”の姿を発見!!
思わず嬉しくて、声をかけてしまいました。
先生たちの働く姿も見せていただき、和やかな感じが見受けられました。
ここの園でも、9時から13時の4時間勤務が可能ということで、もう一度チャレンジしてみることにしました。
実際に働いてみると、どの先生も話しやすく、同年代や私より年上の先生もたくさん。
中には、産休・育休を終え、子育てしながら働いている正職の先生も多くいました。
だから、子どもの体調不良による急なお休み、子どものごとの行事での欠勤も、誰も嫌な顔せず快く受け入れられていました。
しかも、定時退勤が当たり前!
就業時間の1分後にはみんな帰ります。
これ、保育業界で働いたことある人にとっては、本当にレアな職場ですよね。
就業時間きっかりに帰れる職場、最高です。
また、持ち帰りの仕事もほぼありません。
子どもたちが午睡している時間に、書類作成もどんどん進められます。
その時間利用が許されていたからこそ、どの先生たちも時間を上手に利用し、効率よく働いていました。
私自身も、自分の子育てもおろそかにすることなく、無理せず保育の仕事を楽しめるようになっていきました。
もちろん、保育の現場は女性が多い職場です。だからこそ、人間関係に悩むこともあります。
でもそれ以上に、気の合う先生や、気軽に相談できる先生とも出会えました。



ここなら、やれそう!
そう思えたことで、少しづつ就労時間を延ばしました。
派遣保育士として、2回目の新年度を迎えたときには、フルタイムで働けるようにまでなりました。
派遣保育士としての私の末路…正職としてキャリア復帰!
2か所目の派遣園で働いて2年が過ぎた頃、
次年度クラスの編成が始まる次期に、園長先生から声をかけられたんです。
「来年度から、正職として働いてみない?」
驚いたけど、正直ちょっと嬉しかった。
だって、必要とされるって、やっぱり嬉しいことだから。
2年間働いてきて、この園なら「家庭と両立して働ける」という安心感がありました。
子どもの体調不良などの休みにも柔和に対応してくれ、自己都合の休みも気兼ねなく取れる。
そして、時間きっちりに退勤でき、持ち帰りの仕事はほとんどなし。
近くに頼れる身内もいない中、子育てしている私にとっては本当にありがたい環境でした。
それでも、正職となると早番・遅番・土曜保育出勤・行事担当…仕事は確実に増えます。
正直、30代後半になって正職としてキャリア復帰できるなんて、思ってもいませんでした。
独身の頃のように働くことは無理だと思っていたし、
「正職保育士=家庭との両立は不可能」
だと思い込んでいたんです。
でも、実際にこの園では、子育てしながらも働いている”保育士ママ”がたくさんいました。
そんな先輩ママ先生の姿に背中を押され、また新しい一歩を踏み出す勇気を持つことができました。
まとめ|私が派遣保育士をおススメする理由


保育士の資格はあるのに、ブランクや宿場環境が不安で、なかなか一歩が踏み出せないママたち。
私もまさに、同じ気持ちでした。
それでも、「保育が好き」「働くなら資格を活かしたい」と思い、“派遣保育士”として復職することにしました。
もちろん最初からうまくいったわけではありません。
だって、派遣保育士として初めて行った園は…まさかのブラック園。
でも、派遣保育士だったからこそ、その環境から逃げることができました。
そして勇気を出し、もう一度チャレンジしてみたからこそ、家庭と仕事を両立しながら働ける職場と出会えたのです。
2年半の派遣保育士経験を経て、信頼も築け、ようやく「新たな自分の居場所」を見つけられました。
私は、派遣保育士として2つの園で働きました。
そして、2つ目の園で正職になる働き方を選びました。
私が正職として働くと決めた園にも、いまも派遣保育士として働いている先生がいます。
その方は、3年ごとに新たな園に移動しています。「責任が少なく、子どもたちと関われる最高の働き方」だと話してくれました。
それも一つの選択肢です。
だからきっと、あなたにも“あなたらしく働ける場所“がきっとあるはずです。
まずは”お試し感覚”で、保育の派遣会社に登録してみるのは、大きな一歩だと思います。
あなたのその一歩を、私は心から応援しています!
未来を担う子どもたちのために、あなたの資格をぜひ生かしてください。
この仕事は、確かに大変なこと、辛いことも多いです。
でも、それ以上に、笑顔になれる瞬間が待っています!
一緒に、笑顔になりましょ~。
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