「お風呂イヤ!」
「歯磨きイヤ!」
「顔洗うのイヤ!」
やらなきゃいけないと思っていることほど、
こんなふうに拒否されると、心が折れますね。
押さえつけてでも、無理矢理やるべき?
そう考えてしまうのも、無理はありません。
「しつけがちゃんとできてないのかな」
「もしかして、甘やかしてる?」
そんなふうに悩んでいるママ。
3歳の子が、できるのに「やりたくない」と主張するのには、ちゃんと理由があります。
多くの場合、それは
イヤイヤ期の特性と、感覚や発達がまだ途中であることが関係しています。
この記事では
保育現場歴16年の保育士ママ 桃太くうが、
園で見てきた3歳のリアルな姿をもとに、
ママの気持ちが少しラクになる、かかわり方のヒントをお伝えします。
このブログは、
うまくできなかった日があっても、
「それでも大丈夫だよ」と
そっと肩をなでられる場所でありたいと思っています。
▶イヤイヤ期について、全体像を知りたい方は、こちらの記事で詳しくまとめています。

3歳が生活習慣を嫌がるのは「発達の途中」だから

3歳の発達の特徴として、
・自分で決めたい気持ちが強くなる
・気持ちの切り替えがまだ苦手
ということがあります。
一方で、
お風呂・歯磨き・顔洗いなどの生活習慣は、
どうしても、
✅大人が決めた流れで進む
✅次に何が起こるのか見えにくい
✅体に直接触れられる
といった要素が多くなります。
そのため、3歳の子にとってはイヤイヤが出やすい条件がそろった活動になりやすいのです。
特に感覚が敏感な子の場合、
水の冷たさや音、口や顔を触られる感覚そのものが強いストレスになります。
「できない」のではなく、「つらい」「怖い」と感じていることも少なくありません。
それでも、
自分でやりたい気持ちはあるのに、まだ1人ではうまくできない。
そのモヤモヤが、「イヤ!」という強い主張になって表れるのです。
これは「わざと」でも「反抗」でもありません。
しつけができていないからでも、甘やかしているからでもないんです。
保育現場での生活習慣のイヤイヤ対応
園でも、着替えや歯磨きを嫌がる3歳の子は珍しくありません。
ただ、その出方には個人差があります。
保育士はそれを
「特別ダメなこと」や「問題行動」とは
捉えていません。
3歳という発達段階の中で、誰にでも起こりうる姿のひとつだと考えています。
そのうえで園では、
ただ受け止めるだけで終わらせるのではなく、
子どもが周囲の子の様子み目を向けながら
「やってみようかな」と思える環境づくりをしています。
無理にやらせるのではなく、
あくまでその子の気持ちを大事にしながら、
意欲につながるきっかけをつくる。
それが、私たち保育士が大切にしている視点です。
だからこそ、まず大切なのは
「ちゃんとやらせなきゃ」と思い込むことよりも、今はそういう時期なんだと理解してかかわることです。
「今まで大丈夫なったのに、なんで急にできなくなったの?」
そう感じる行動が、3歳頃には増えてきます。
でもこれは、「退化」ではありません。
むしろ、自分でやりたい気持ちが育ってきたからこそ起こる、正常な発達の過程です。
そう理解できるだけでも、
ママの気持ちは、少しラクになりますよ。
▶イヤイヤ期の悩みは、場面ごとに形を変えてあらわれます。悩み別にまとめた記事も参考にしてください。

3歳が「お風呂」を嫌がる理由

3歳頃は、
感覚がとても過敏になりやすい時期です。
そのため、
この時期の子にとって「お風呂」は、
思っている以上にハードルの高い時間になることがあります。
服を脱ぐ|大きな切り替えが必要
まず、服を脱いで裸になること自体が、
3歳の子にとっては大きな気持ちの切り替えです。
遊びやくつろぎの時間から、次の行動へ移るだけでも精一杯な中、
一気に環境が変わることで、不安や抵抗が出やすくなります。
温度・湿気・音|大人には気にならない刺激
大人が「ちょうどいい」と感じるお湯の温度も、子どもにとっては
「あつすぎる」「ぬるすぎる」と感じることがあります。
また、浴室の湿気で視界が悪くなったり、
シャワーや追い炊きの音が、不快に感じられたりすることもあります。
体を触られることへの不安
この時期は、体を触られる感覚も敏感になります。
「嫌」とう感情だけでなく、
くすぐったい、痛い、違和感がある、といった感覚を、はっきりと感じ取れるようになる時期でもあります。
体だけでなく、指先や頭など、
普段あまり触られない部分まで触れられることが、先の予測ができず、不安につながることも少なくありません。
一度「嫌だな」「怖いな」という気持ちをもつと、その記憶は残りやすく、
「お風呂イヤ!」という強い拒否につながることがあります。
一方で、お風呂には嫌がるのに、
水遊びは率先して楽しめる子もいます。
これは、「水=楽しい」という良い感覚の記憶が
水遊びには、残っているからなのです。
3歳が「歯磨き」を嫌がる理由

子どもの口の中は、
体の中でも特に感覚が敏感な部分です。
3歳頃の子にとって、歯ブラシ当たる感触や、
口の中に何かを入れられること自体が、
強い刺激になることがあります。
また、歯磨きの時間は
✅じっとしている
✅口を開ける
✅大人にコントロールされる
という要素が重なりやすいです。
だからこそ、自分で決めたい気持ちが強い3歳には、とてもハードルの高い場面となります。
嫌がると、どうしても抑えたり、無理に口を開けさたりしてしまう…ありますよね。
でもそうすると、
歯磨きそのものが「怖い体験」として記憶に残りやすくなります。
その結果、
「歯磨きが嫌い」なのではなく、
「歯磨きの時間が怖い」と感じるようになる子も少なくありません。
私も娘が小さい頃、ねむくてぐずる時間に
でもどうしても歯磨きだけはさせて寝かしたくて、
無理矢理押さえつけてしまった日があったんです。
案の定、その日以来、ほんっとに歯磨きの時間が地獄の時間と化しました…。
「押さえて磨しようとすると余計に悪化しやすい」
これ、本当にそうなんです。
保育士してても、子育てはうまくいかないことばかりでしたよ。
3歳が「顔を洗う」を嫌がる理由

顔を洗うことも、
3歳の子にとっては不安を感じやす行動です。
水が突然顔にかかることや、
思いがけず目に入る感覚は、強い驚きにつながります。
特に、顔に水がかかることで、
一時的に視界が遮られるのは、
子どもにとって大きな恐怖になることがあります。
大人が思っている以上に、
「何が起こるかわからない」状況は不安を強めてしまうのです。
また、顔や頭は、
普段あまり触られていない部分でもあります。
そこに水や手が触れること自体が、
違和感や不快感につながることも少なくありません。
大人にとって些細なことでも、
3歳の子にとっては「大事件」。
だからこそ、顔を洗うことを拒否する姿が見られるのです。
お風呂・歯磨き・洗顔は毎日やらなきゃダメ?ゆるめていい判断ライン
お風呂・歯磨き・顔洗うこと。
毎日やることが「当たり前」だと思っていると、それはいつのまにか、ママにとっての
「タスク」となってしまいます。
「やらなきゃいけないこと」になると、
子どもが嫌がっても、無理矢理にでもこなそうと、頑張ってしまいますよね。
その気持ち、よくわかります。
私自身も、同じように悩んできましたから。
でも、そんなときこそ、
少しだけ「やらなくちゃ」の基準を下げてみてください。
どうしてもお風呂に入りたがらない日は、
「明日は入れるかな?」と、
次の見通しを伝えるだけでも十分です。
歯磨きも、
「これを食べたら歯磨きできるかな?」
と一声かけるだけで、気持ちが切り替わることがあります。
いろいろやってみたけれど…
それでも、うまくいかない日があって大丈夫。
大切なのは、できなかったことを責めるのではなく、次につながる見通しを少しだけ残しておくことです。
くうでも「さっき約束したじゃない!」は言わないようにしましょう。
3歳の子の時期は、とにかく「自分で」が強いので、子どもの気持ちが優先です。
うまくやらせるためのテクニックではなく、
「今日はゆるめて大丈夫」
を考えるための視点です。
毎日続けることも大切ですが、
子どもの機嫌や体調に合わせて調整していきましょう。
「絶対」と思って続けることよりも、
「嫌いにさせない」ことの方が、ずっと大切です。
3歳が嫌がるときの「かかわり方のすすめ」


3歳の子が、
お風呂・歯磨き・顔を洗うことを嫌がるとき。
つい、
「どう声をかけたらやってくれるかな」
「どうしたらスムーズに終わるか」
をどうしても考えてしまいがちです。
でも、保育現場で大切にしているのは、
うまくやらせることより、気持ちに寄り添うこと。
まずは、
「嫌なんだね」
「今はやりたくない気分なんだね」
と、その気持ちをそのまま受け止めます。
間違ってほしくないのは、
「受けとめる」ということは
「言いなりになる」ことではありません。
「気持ちを否定しない」ということです。
保育園で大切にしている視点
園でも、「やりなさい」と無理にすることはありません。
その代わり、
✅見通しを伝える
✅選べる余地を作る
✅周りの様子が自然に目に入る環境をつくる
こうしたかかわりを積み重ねています。
だからこそ、
「お風呂に一緒に入れたら楽しいな」
「歯磨きすると、お口の中ピカピカで気持ちいいよ」
「顔を洗うと、元気がでてくるよ」
強要ではなく、その行動をすることで得られることをママの言葉で伝えるだけでも、
3歳の気持ちが届くときがありますよ。
「無理にやらせない=何もしない」ではない
「嫌がるなら、今日はやらなくていい」
それも、ひとつの判断です。
でも、そこで終わらせず、
次の見通しを残すことが大切。
「今日はここまででいいね」
「明日は何のおもちゃ持ってお風呂行く?」
そんな一言が、
子どもの中の「やってみようかな」
という次への気持ちを育てます。
▶どうしても余裕がなくなってしまう日もありますよね。そんなときは、ママ自身の心を守る視点も大切です。


生活習慣のイヤイヤ時期を乗り切るヒント
3歳の子の嫌がる姿を見ると、
「しつけができていないのかな」
「甘やかしているのかな」
と、不安になるかもしれません。
でもそれは、
しつけの問題でも、ママのせいでもないのです。
3歳頃は、 感覚が敏感になり、
「 自分でやりたい!」「自分で選びたい!」と
自分の気持ちを大切にしたい時期。
その気持ちを受け止めながら、
少しずつ意欲につなげていく。
それが、
保育現場でも大切にしているかかわり方です。
完璧じゃなくていいんです。
お風呂は、
「今日は洗わなくていい。ざぶ~んとしよう」
歯磨きは、
「今日はぶくぶくだけしよう」
顔洗いも、
「今日はあったかいタオルで、拭いてみよう」
そう、ちょっとずつやっていきましょう。
ちょっとだけできた!というその気持ちを大切にし、
「今日はできなくても仕方ない」くらいの気持ちでいれるのが、
この時期を乗り越えるコツです。
▶家の中でのイヤイヤが続いてしんどいときは、朝の関わり方を見直すだけでラクになることもあります。


まとめ|3歳の生活習慣イヤイヤは「成長途中のサイン」


3歳の
「お風呂イヤ」「歯磨きイヤ」「顔洗うのイヤ」は、
しつけができていないからでも、
ママの関わり方が間違っているから
でもありません。
自分で決めたい気持ちが強くなり、
感覚が敏感になり、
切り替えがまだむずかしい———
そんな発達の途中だからこそ起こる、自然な姿です。
毎日きちんとやらせなきゃ、と力が入るほど、
ママもしんどくなってしまいますよね。
でも、
ゆるめてもいい日があっていい。
少ししかできない日があってもいい。
大切なのは、
「嫌いにさせないこと」
「次につながる見通しを残すこと」
うまくできなかった日があっても、
それは失敗じゃありません。
今日も子どもと向き合っているママは、
それだけで十分がんばっています。
この時期は、
完璧を目指さなくて大丈夫。
少しずつ、ゆっくりで大丈夫。
「それでも大丈夫」
そう思える時間が、
ママにも子どもにも増えていきますように。










気軽にコメントもお待ちしています